東京電力の新料金プランのお得さを検証【電力自由化】
4月から電力自由化で、使用する電力会社を選ぶことが出来るようになりました。
東京電力もそれに備えて新プランを発表しています。
とりあえず、自由化後は一番お得になりそうなところへ移ろうと思っているので、東京電力の新プランのお得さを検証してみました。
以下は2016/1/31時点の料金です。
東京電力の新プラン概要
東京電力の新プランは以下の4つがあります。
- スタンダードS, L, X
- プレミアム
- スマートライフ
- 夜得8, 12
スタンダードが通常のプラン、プレミアムは途中まで料金が定額となるプラン、スマートライフはオール家電用、夜得は夜間の電力が安くなるプランです。
スタンダード、プレミアムプランの料金は後ほど詳しく見ていきます。
また東京電力では新プランにすると、ポイントがついたり、他社のサービスとのセット割引が適用できるようになります。
ポイントがつく
電気料金1000円につき5ポイントのTポイントまたはPontaポイントがもらえます。
0.5%なので無いよりはまし、と行った程度ですね。
例えば、年間10万円電気を使うと、500ポイントがもらえます。
他社とのセット割引
他社のサービスとセットにすると割引があるのですが、あまり提携先が多くないなというのが印象です。
主な提携サービスは以下のようなかんじです。
ガスとのセット割引
一番提携先が多いのがガス会社なのですが、これは全部プロパンガスの会社です。
一般的に都市ガスのほうが安く、そもそも賃貸住宅だと変更することすらできないので、現在都市ガスを使っていると、選択肢にはなりません。
まあ都市ガスは自由化されておらず、東京ガスの独占なので仕方ないですが。
携帯電話とのセット割引
携帯電話サービスとのセット割引は、ソフトバンクのみです。
セット割引は月最大300円とあまり多くありませんが、ソフトバンクとの提携プランであるバリュープランが面白そうです。
インターネットとのセット割引
インターネットとのセット割引は、ソネットのNURO光とエネチェンジがあるようですが、どちらも詳細は発表されていません。
NURO光はいいんですが、提供エリアがまだ狭すぎるという印象です。
エネチェンジは今インターネットサービスはしているんでしょうか?
スタンダードS, L, X
スタンダードS, L, Xの違いは、基本料金だけです。
契約アンペアが60A以下はS、それより大きい場合はLになるようです。
スタンダードXはスマート契約と呼ばれ、特に契約アンペアを定めない契約です。
ブレーカーが落ちることがなくなりますが、一度にたくさん電力を使うと基本料金が高くなります。
スタンダードS, L, Xの基本料金
スタンダードS、Lは基本料金は従来と変わらず、10Aあたり280.8円です。
スタンダードXはスマート契約と呼ばれ、基本料金が過去一年分のピーク使用電力に基づいて決まります。
ピーク使用電力は30分ごとの使用電力によって決まるそうです。
ピーク使用電力1kWにつき、561.6円かかります。
ピーク使用電力についてはよくわからないので、スマートメーターの設置をして、検証してみることにしました。
スタンダードS, L, Xの電力量料金
スタンダードS, L, Xの電力量料金と従来の電気料金を比較してみました。
スタンダードS, L, X | 従量電灯B, C | |||
使用量 | 1kWhの料金 | 使用量 | 1kWhの料金 | |
第1段階料金 | -300kWh | 23.4 | -120kWh | 19.43 |
第2段階料金 | 300kWh- | 30.02 | 120-300kWh | 25.91 |
第3段階料金 | – | – | 300kWh- | 29.93 |
料金が2段階になって、従来のプランよりもすっきりしています。
ただし、電力量料金のみを見ると使用量によらず、値上がりしています。
120-300kWhの範囲のどこかで新プランのほうが安くなるかと思っていたので、ちょっと驚きました。
例えば300kWh使用した場合の電力量料金は、従来プランでは6995.4円、新プランは7020円です。
ポイントを含めると、新プランのほうがわずかに安くなりますが、ポイント分を料金に転嫁しているんじゃないかという料金設定です。
プレミアムプラン
プレミアムプランは使用量が一定量までは、料金が定額となるプランです。
プレミアムプランの基本料金
プレミアムプランはスマート契約のみで、ピーク使用電力1kWにつき、468円かかります。
プレミアムプランの電力量料金
プレミアムプランは使用量が400kWhまでは9700円、それ以降は1kWhあたり29.04円かかります。
従来の料金と比較すると、電力量料金のみでいうと、391kWh以上使う場合はお得になります。
電気代でいうとだいたい月10,000円くらいからお得なる感じでしょうか。
バリュープラン(ソフトバンクのみ)
ソフトバンクとセットにしたときのみ使用できるバリュープランはプレミアムプランより、もう少し安めに設定した途中まで定額となるプランです。
バリュープランの基本料金
バリュープランはスマート契約のみで、ピーク使用電力1kWにつき、432円かかります。
バリュープランの電力量料金
バリュープランは使用量が300kWhまでは7020円、それ以降は400kWhまでは25.89円、それ以降は30.02円です。
プレミアムプランとは違い、300kWhまでの定額部分は従来料金より高くなっています。
一応300kWhまで使わなかった部分は1kWhあたり10円のポイントでのキャッシュバックがありますが、それを考えても300kWhまでは従来料金より割高です。
ただし、300kWh-400kWhまでは1kWhあたり25.89円なので、300kWh以上使うとお得になってきます。
各料金プランを比較
従来のプランとスタンダード、バリュー、プレミアムの電力量料金をグラフにしてみました。
バリュープランはポイントのキャッシュバックを考慮しています。
300kWhまでは、従来プランが一番安く、300kWhくらいからバリュープラン、400kWhくらいからプレミアムプランが安くなってきます。
従来プランとの料金の差は400kWh使った時点で、バリュープランが約400円、プレミアムプランが約300円です。
バリュープランの料金の差は400kWh時点が一番大きく、そこから100kWh使うごとに約10円差は狭まります。
プレミアムプランは使えば使うほど料金の差は大きくなります。100kWh使うごとに約100円差が広がります。
まとめ
スタンダードプランはポイントを含めてようやく従来のプランより僅かに安くなる程度なので、検討する必要はありません。
毎月の使用電力が300-400kWhならソフトバンクのバリュープランが一番お得になりますが、500kWhくらいからプレミアムプランがお得になります。
バリュープランを選択肢に入れない場合は、プレミアムプランは400kWhくらいからお得になってきます。
我が家は大体300kWhくらいなので、新プランにすることはなさそうです。
基本料金が違うので、単純に比較はできませんが、東京ガスのプランだとセット割を考慮すると、250kWhくらいから安くなるので、そちらのほうが有力ですね。
東京ガスの料金が改定され、200kWh以上使えば東京ガスのほうが安くなりました。